同じ消費財の営業という職種で働く妻と私は、結婚、出産、育児と様々なライフステージを二人で支え合ってきました。海外赴任など大きな節目があるごとに「お互いのキャリアについて考えよう」と真剣に向き合ってきた歴史があります。現在、妻と息子はシンガポール、私は東京と別々に生活しているのも、子どものことを第一に、そしてお互いのキャリアも大切に考えた結果です。休暇は家族で過ごし、日頃はSkypeでコミュニケーション。それが、わが家のスタイルであり、家族にとっても良い選択だと思っています。
管理職としての私の考えは「時間で会社に縛られる必要はない」ということ。パフォーマンスの高さは、時間ではありません。もちろん、自由には責任が伴います。個人の裁量に任せている分、責任も重い。身近な存在である妻がそれを体現してきたので、その大変さも価値も知っている。だからこそ男女問わず、働き方やキャリアアップを柔軟にサポートしていきたいと考えています。また、制度があっても当たり前に利用できる職場環境がなければ根づいていきません。自由度の高い働き方ができることを管理職側から積極的に発信していきたいと思っています
アジア諸国の薬事業務という仕事上、海外との会議や出張が多いため、子育てとの両立は大変ですが、フレキシブルに活用できる在宅勤務など会社のサポート制度にとても助けられています。また、通常業務のほかに1年間のグローバルリーダーシップトレーニングも受講。多様性に富んだ仲間との学びは、今後のビジョンを考える上で大きな糧になると感じています。初めての子育てと仕事の両立の不安から,自分で仕事に限界を作りそうでしたが,アジア薬事,グローバルトレーニングと次々とチャレンジすることができ,自己の成長を諦めずに仕事を続けられています。
日本の薬事担当からアジア薬事担当に異動し,そこで感じたのは、社内のキャリアパスは無限にあるということ。世界にネットワークを広げる企業であり,多様性を認める文化があるので、私のようにローカルからグローバルにキャリアが変わる時にも,子育てとの両立で時間の制約がある時でも,キャリアアップが図れる環境が整っています。「キャリアは自分自身で作る」―――グローバルな環境での自分の立ち位置,子育てとの両立等、悩むこともたくさんあります。働き方のビジョンや可能性など、自分の経験を後進に伝えていきたいと考えています。
私は毎週金曜日の「ノーミーティングデー」を在宅勤務の日にしています。ミーティングが続くとなかなか取り組めない案件を集中して片付けることができるため、ワーク・ライフ・バランスの面というよりは、私にとってはビジネス面で効果の高い制度です。とはいえ、1つの制度が全ての人に合うとは思いません。また色々な制度があっても、それを個々人のニーズに合わせて自由に選べる雰囲気がなければ意味がありません。こういった制度を率先して利用する、また利用したい人を積極的にサポートすることで、私にとってはもちろん、誰にとっても働きやすい、結果、成果を出しやすい職場作りにつながれば、と思っています。「色々忙しそうだけど、楽しそう」と言われるチームが理想です。
ここ数年、様々なトレーニングプログラム、社内公募やメンター制度など、キャリアアップを支援する制度が増えています。私自身、トレーニングに参加したりメンターとして後進に経験を伝えたりしていますが、職場を離れて様々な経験を持つ社員たちとビジョンを語り合い、議論する場はとても刺激的です。多彩なアイディアや価値観を取り入れることで「この手があったか!」と、ビジネスに良いフィードバックを得られることも多く、新たなネットワークを構築する良い機会となっています。
こうした価値の高い制度の充実は、社員の自信や意欲、そして成長につながる素晴らしい取り組みだと思います。