Skip to content
Heart icon (animated) heart icon (static)
シェア

Session1 - 01

ヘルスリテラシーという考え方

「ヘルスリテラシー」という言葉をお聞きなったことはありますか?「リテラシー」とはもともと、読み書きに関する能力を表す言葉としてお聞きになったことがある方もいらっしゃると思いますが、「ヘルスリテラシー」は少し毛色が異なります。

「ヘルスリテラシー」にはさまざまな定義がありますが、総合的に解釈したものとして、「健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて判断したり意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるもの」*1という定義が存在しています。

リテラシーは、「情報を探せるか」「情報を読み解けるか」だけではない、というところがポイントとなりそうです。 「正しいか」「自分に合っているか」といった視点で評価し、そこから先へ、自分のためにその情報を使えることこそが大切ということになります。
また、冒頭の定義をお読みになって、「健康に関するリテラシーを上げるだけで、生活の質を維持・向上できる」という点について、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ところが、”医療書類を自分で記入すること”に対する自信のレベル別に、人が幸福感を感じているかを尋ねた研究では、

「health literacy was positively correlated with happiness
<邦訳:ヘルスリテラシーは幸福度と正の相関があった>」*2と報告されています。
ヘルスリテラシーを身につけることは、人生を健康に生きるためだけでなく、幸せに生きていくために大切なこと、と言えそうです。

expand

*1 引用:中山和弘、田口良子. “1.健康のためには情報に基づく意思決定を ヘルスリテラシーとは”. 2021年6月28日.
http://www.healthliteracy.jp/kenkou/post_20.html,参照日2023-11-07. ※元文献はSorensen K, et al. BMC Public Health. Jan 25;12:80, 2012.
*2 引用:Angner et al. “Health Literacy and Happiness: A Community-based Study” Soc Indic Res. 95: 325-338, 2010.


Back to top