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ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー
全国15,000人
「健康診断・人間ドック、がん検診等、医療受診に関する意識調査」2021年版 医師調査も実施
全国15,000人
「健康診断・人間ドック、がん検診等、医療受診に関する意識調査」2021年版 医師調査も実施

8.専門家によるコメント


早期発見が治療の選択肢を広げることを忘れないで

公益財団法人がん研究会 有明病院 病院長 佐野 武 先生


1955年大分県生まれ。80年東京大学医学部卒業。東京大学第一外科研修などの後、86年-87年フランス政府給費留学生(パリ市キューリー研究所フェロー)。三楽病院外科医長、東京大学第一外科助手を経て、93年国立がんセンター中央病院外科医員。96年同医長。2007年同第二領域外来部長。08年癌研有明病院消化器外科上部消化管担当部長。12年(公財)がん研有明病院消化器外科部長。15年同病院副院長、消化器センター長。18年同病院病院長。AMEDプログラムオフィサー。国際胃癌学会事務局長。日本対がん協会常務理事。ドイツ消化器一般外科学会特別賞、英国上部消化管外科学会特別賞、日本消化器外科学会賞などを受賞。


 この調査は、新型コロナウイルス感染症(以降、コロナ)の第5波(2021年7月~9月)が収束してしばらく経った11月中旬に実施されました。がん研有明病院では昨年12月からコロナ患者専用の病棟を設け、軽症や中等症のコロナの患者さんを受け入れてきましたが、全国的な病床不足に陥った第5波では重症化した患者さんを転院させることができないといったことも起きました。
  一方、がんの診療に携わる私たちが危惧するのは、コロナによる受診控えのために早期がんの発見が減り、進行したがんが増えることです。今回の調査でも、約9割の医師が、コロナががん早期発見と治療に影響を及ぼしていると考えているという結果が出ています。
 公益財団法人日本対がん協会の発表によれば、2020年における5大がん(胃、大腸、肺、乳、子宮頸)の検診では、2019年と比較して早期がんの発見が明らかに減少しました。もし2020年に前年と同じように検診や通院ができていれば発見できたであろうがんが、約9%あったと推測されます*。また、がん診療連携拠点病院を中心とする全国800余の医療機関における「院内がん登録」の集計では、2020年のがん登録件数は前年に比べて約6万件減少していました**
 がん検診はがんの早期発見のために重要です。今回の調査では、検診の受診予定がない方の多くが、「からだの変調を感じないので」あるいは「健康状態に不安はないから」と回答されています。しかし、がん検診の目的は症状のない人たちの早期のがんを見つけて治すことだということを忘れないでください。
 さらに、コロナ感染拡大前3年間にがん検診を受けていた方が、2020年に続いて2021年も検診を控えている傾向が気になります。中でも、「今年度は受診年だが、来年度に回す予定」としている方の「受診しない理由」として最も多かったのが、昨年は「新型コロナウイルス感染のリスクがあるから」でしたが、2021年の調査では、「1年ぐらい受けなくても大丈夫だと思うから」となっていた点も心配です。コロナ禍も相まって「今年はスキップしてもいいか」と思われている方は、どうか検診受診を再検討してください。がんの多くは着実に進行し、がん検診が半年、あるいは1年遅れることで、より進んだ状態で見つかることになります。実際当院でも、毎年受けていた検診をコロナの感染を恐れて受けないでいたところ、症状が出現して進行したがんが見つかった人や、手術ができない状態まで進行してしまった人もいました。せっかく毎年検診を受けていたのに、1回先延ばししてしまったことで、早期の発見を逃してしまうことがあり得るのです。
 なんらかの症状があった際の医療機関の受診控えについても懸念しています。2割から3割ほどの方が、「乳房のしこり、乳房のエクボなど皮膚の変化を見つけた」、「血便、下血、下痢と便秘の繰り返しなど、おなかの不調」、「頭痛の程度が徐々に強くなり、嘔吐の頻度が増加、歩き方や話し方の違和感がある」、「胃の痛み・不快感・違和感、胸やけや吐き気、食欲不振などが続く」といった症状があっても医療機関の受診を控えた、という結果がでています。これらの症状は、それぞれ、乳がん、大腸がん、脳腫瘍、胃がんの症状にもあてはまることから、決して看過できることではありません。また、医師の半数近くが、「(コロナ感染拡大を受け)体調不良があっても医療機関に来る人が少なくなっていると思う」と回答しています。
 2016年に日本で始まった全国がん登録では、がんの発見経緯も記載されることになっていますが、それによれば日本の5大がんの約3割は、「他疾患経過中の偶然発見」です***。検診や人間ドックと合わせると、日本のがんのほぼ半数はがんによる症状が出る前に発見されていて、これが日本のがん治療の高い成績を支えているのです。健康診断・がん検診、そして体調に異変があった際の適切な医療受診がいかに大切かを、今一度ご理解いただきたい。さらに、例えば小さい胃がんを内視鏡で切除する、あるいは腹腔鏡やロボットを用いて小さい創で手術するといったように、発見が早期であればあるほど、身体に負担の小さい治療法が選べることもあります。早期のがん発見は治療の選択肢を広げることになるのです。
 これまで検診を受けていたのに現在控えているという方は、「コロナの感染拡大がなければ、自分はどんな行動をとっていたか」を考えてください。また検診を予定していない方は、症状がなくても検診でがんが見つかるかもしれないということを忘れないでください。日本のがん治療に及ぼすコロナの影響が最小限で済むことを祈るばかりです。



*公益財団法人 日本対がん協会. 2020年のがん診断件数 早期が減少 進行期の増加を懸念 日本対がん協会とがん関連3学会が初の全国調査. 2021年11月18日. https://www.jcancer.jp/news/12418
**国立がん研究センター院内がん登録全国集計 https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/hosp_c/hosp_c_registry.html
***厚生労働省 平成30年全国がん登録罹患数・率報告 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000794199.pdf



【ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーについて】
ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療機器部門であるメディカル カンパニーは、人々が健康で幸せな人生を送れるよう支援しています。 1世紀を超えて培ってきた専門知識に基づき喫緊の医療課題解決に取り組みつつ、人々の医療体験をより良いものにするため、またより新しい治療水準の確立につながるよう、革新的な取り組みを行っています。外科、整形外科、および循環器などにおいて、いのちを救い、世界中の誰に対しても、より健康な未来への道が開かれるよう手助けすることを使命としています。


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私たちジョンソン・エンド・ジョンソンは、健康こそが豊かな人生の基盤であり、地域社会の繁栄と、発展を促す原動力であると考えています。 この信念に基づき、130年を超える長きにわたり、私たちはすべての世代の、人生のあらゆる段階の人々の健康を支えてきました。今日、世界最大級で広範な拠点を有するヘルスケア企業としての強みを最大限に活かし、世界中の誰もが、どこにいても、心身の健康と健全な環境を享受することができるよう、私たちは適正な価格でヘルスケアにアクセスできる、より健全な社会の実現に向けて努力しています。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、私たちのこころと科学の力、画期的な発想力を融合させ、ヘルスケアを飛躍的に進化させるべく取り組んでいます。


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