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ストーリー
笑顔のそばに

パラアスリート木村潤平選手と考える
「誰もが活躍できる社会」

最近よく耳にする「ダイバーシティ=多様性」という言葉。ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、疾病や障がいも「多様性のひとつ」としてとらえています。

J&Jにはアライアンス・フォー・ダイバース・アビリティーズ(ADA)という従業員の自発的グループがあり、障がいの有無に関わらず、従業員それぞれの多様性を認め合い、活かしあうことで最高のパフォーマンスを発揮できる職場環境を目指して取り組んでいます。

今回、ADAのメンバーが、国際大会で活躍するパラトライアスロンの木村潤平選手と対談し、「誰もが活躍できる社会」について考えました。
パラアスリート木村潤平選手と考える「誰もが活躍できる社会」
パラアスリート木村潤平選手と考える「誰もが活躍できる社会」

失敗を成功につなげるストーリーを作る

飛石真太郎(以下、飛石):パラアスリートとして世界を股にかけて活躍されている木村選手ですが、何がきっかけでスポーツを始めたのですか?

木村潤平選手(以下、木村):実は、小学1年生のころは、水泳の授業でもあまりうまく泳げなかったんです。心配した両親が「溺れてしまったら大変だ、水泳教室に通わせてみよう」となって水泳を始めました。

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木村潤平選手

先天性の下肢不全により、5歳の頃から松葉杖を使用。小学1年生から水泳を始め、数々のパラ水泳の国際大会で活躍。パラトライアスロンに転向した現在も好成績を残している。
2019年12月、一般社団法人Challenge Active Foundationを設立。身体を動かすことが困難な人が、アクティブに健康増進を行い活動的な生活が送れるような機会を提供・支援する活動を行っている。

田中裕二 (以下、田中):今からは想像ができないですね。そんな木村選手が、世界を目指そうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

木村:高校3年生の時に代表として世界水泳に行かせていただいて、その時に初めてパラ水泳をされている世界の選手の泳ぎを目の当たりにして衝撃を受けました。片腕しかない選手が、障がいがなく、両手両足を使って泳ぐ選手よりも速く泳いでいたんです。その時に、僕も何とか世界の舞台で戦っていきたいという気持ちが芽生えました。高校生の時にその経験をできたことがすごく大きかったなと思います。

飛石:国際大会で素晴らしい成績を残している木村選手ですが、苦悩した時期もあったと聞きました。逆境に負けないモチベーションはどう保っているのですか?

木村:パラ水泳で思うような成果が出せなった時期があります。その時に取り組んだメンタルトレーニングを活かして、失敗してもポジティブな方向にストーリーを転換できるよう毎日イメージトレーニングをしています。「成功するんだ」と思い込むことが大切です。自分を暗示にかけるんですね。それがすごく僕にとって大事なルーティーン(習慣)です。


誰もがチャレンジできる社会を作る

須崎利雄(以下、須崎):木村選手のお話を聞いていると、障がいを「多様性のひとつ」としてとらえていらっしゃる。これはADAでも大切にしている考えです。障がいや疾病があるために困難にぶつかっても、自分が持ちうる力をとことん発揮するために、視点を変えたりポジティブな思考を持つことが大切なのだなと感じました。

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ADAのメンバー(左から田中裕二、飛石真太郎、須崎利雄)と木村選手

木村:マインドセットはとても重要だと思います。10年以上前にあるスウェーデンの選手に出会いました。髪の色はピンクで明るい人で、両足がなくて、腕も1本しかなくてもスケートボードに身体を乗せて、「どこでも行けるよ」みたいな感じでシューっと行くんですよ。「かっこいいな」と思いました。

その当時はまだ、障がい者=弱者というイメージがあり、悲観的になってしまうような空気があったと思うんです。今は少しずつ変わってきていますが、僕はその選手のことが忘れられなくて、障がいがある人も強味を活かしてもっと活躍できる社会になっていったらいいなと思います。

飛石: そうした経験を活かして、選手活動の他にChallenge Active Foundation(以下CAF)という一般社団法人を立ち上げられました。何がきっかけだったのですか?

木村:CAFで掲げているのは、「誰もがチャレンジできる社会」です。僕は、パラアスリートとして活動する中で、基礎疾患や貧困でスポーツに取り組めない子どもたちに出会いました。僕自身は運よく様々な経験をさせていただいていますが、だからこそ、誰もがチャンスさえあればスポーツや身体を動かすことを経験がすることができるような社会にしたいという気持ちが生まれました。

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田中:どんな活動をされるのでしょうか?

木村:日頃から「誰でもトライアスリート!」と言っているのですが、まさに、障がいを持つ方も持たない方も参加できるようなスポーツ大会などを開催していきたいと思っています。その大会で完走すれば、達成感が生まれると思いますし、一つひとつの成功体験の積み重ねが自信につながります。そういった機会をもっと日本に広めていきたいです。

須崎: 私も木村選手のお考えに非常に共感しています。そのためYour Choice Program*という従業員が選ぶ団体に寄付ができるジョンソン・エンド・ジョンソンの枠組みを使ってCAFに寄付をさせていただくことになりました。これからの活動が楽しみです。


障がいも多様性としてとらえるJ&J

木村:ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)」に積極的に取り組んでいるそうですね。ADAの皆さんは、障がいについての啓発や、障がいを持つ方をインクルージョン(包含)する活動をされていると聞きました。

須崎: 「アライアンス・フォー・ダイバース・アビリティーズ」という名前からわかるように、私たちは性別、国籍などのバックグランドや信条、経験だけでなく、疾病や障がいも多様性としてとらえています。また、どんな状況でも誰もが発揮できるアビリティ=能力があると思っています。

木村:会社ではその能力を活かすために、どのような取り組みをしているのですか?

田中:例えば、身体の大きさが違う人に同じサイズの自転車を提供しても同じように走れませんよね。そうではなくて、一人ひとりの状況やニーズに合わせてツールや機会を調整し、誰もがスタート地点に立って自転車を漕ぎだせるよう、組織的に障壁を取り除くことを目指しています。これが私たちの考えるエクイティ(公正性)の考え方です。このエクイティを含めた DE&Iのコンセプトは福利厚生や評価制度にも反映されています。

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木村:皆が同じ方向を向くように、企業文化の醸成も欠かせないですね。

飛石:大切なのは、障がいや疾病を持つ当事者の立場に立って理解し、支援するAlly=アライだと思います。ADAでは、木村選手のような当事者をお招きした勉強会などを開催するなどして、啓発活動を行っています。もちろんADAだけでなく、HRや経営層も積極的に関わり、全方向から取り組んでいます。

木村:アライというのは非常に素敵な言葉ですね。今の時代、障がいや持病のあるなしに関わらず、誰もが子育てや介護など様々な状況を抱えていますよね。個々のニーズに合わせて誰もが力を発揮できるよう助け合い、多様な社会を作っていく。それぞれが互いを自然に支えあうことによって、誰もがチャレンジし活躍できる社会を目指していきたいですね。

須崎・飛石・田中:木村選手、本日はありがとうございました。

*ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ従業員による、自発的な社会貢献活動を応援することを目的とした寄付プログラム。年に一度、通常業務のかたわらNPO等非営利団体の活動に取り組んでいる従業員から申請を募り、その推薦団体に対し寄付を行います。

※この記事は、緊急事態宣言解除後、感染対策に配慮してジョンソン・エンド・ジョンソン社内で行われた対談をもとに構成しました。

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