【特別編】心房細動治療を経て、再び夢の頂へ〜三浦雄一郎氏の挑戦
「この心臓なら75 歳でエベレストに登れる——そんな確信を持ちました」
それは、治療後の想い。プロスキーヤー・冒険家、三浦雄一郎さんの、次なる夢への第一歩でした。
初の登頂達成は2003年。当時70歳で、地球上で一番高いところに立つという夢を実現した三浦雄一郎さんは、悪天候で山頂からの景色を見ることができなかったため、すぐに再度の登頂を決意しました。
しかし、日常生活において心臓がけいれんするような動悸症状を感じ病院で検査したところ、心房細動と診断。心臓は限界、けれど諦めることはできない。そこでカテーテルアブレーション治療を受けることを決意しました。
信頼できる医師との出会い、家族の支え、そして何よりも夢を追い続けたいという強い想いで治療を続けた結果、2008年、75歳にして2度目のエベレスト登頂に挑戦。5年越しの願いであった山頂からの景色をみることができました。
さらに2013年には、80歳で3回目のエベレスト登頂を達成。それは史上最高齢の記録更新となりました。
「歳をとっても夢を諦めない、これが生きる力を本当に大きく与えてくれると思います」
と、三浦さんは語ります。
一人の人間として、病気と向き合い、治療に全力を尽くす姿を私たちに見せてくれました。
夢が生きるチカラ。

三浦豪太さん(左)と三浦雄一郎さん(右)

土浦協同病院の名誉院長 家坂義人医師
心臓カテーテルを使った治療法など、患者さんの体への負担が少ない治療法をご紹介します。