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Session2 - 01

数字の見せ方は工夫されている!?
(フレーム効果)

とある食品の新商品について、「こちらの新しい商品、9割の方が『美味しい』とおっしゃいました!」と言われると「美味しそう。食べてみたい。」と思う方も少なくないのではないでしょうか。

では、「こちらの新しい商品、1割の方が『美味しくない』とおっしゃいました」と言われたら、皆さんはどのように感じられるでしょうか。

「美味しそう。食べてみたい。」と前の宣伝メッセージを見た時と同じように感じるでしょうか?このように、客観的にみえるデータ=数字ですが、「何らかの枠組み(フレーム)の中で示されている*1」というのが、フレーム効果と呼ばれるものです。

「美味しい」という価値観には、なにを「美味しい」と感じるかの味覚に関する好みや、その商品群そのものに対する価値観も大いに影響するため、一概に数字で判断するものではないというご意見もあるかもしれませんが、このフレーム効果をご説明するために例として提示しました。

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このように、人はポジティブな表現をされるとその行動をとりやすくなり、逆にネガティブな表現をされると「やめよう」という気持ちになるようで、健康や医療における情報でも同じことが言えそうです。また、「ポジティブなことを言われて行動に出ようと思うよりも、ネガティブなことを言われて『損失を回避しよう』という思いのほうが、人には大きく働くということもわかっています*1」。

数字やデータを見るときは、目の前で見ている数字の「逆」が何なのかを意識してみると冷静に判断する材料になるかもしれません。

*1 参考:中山健夫.健康情報は8割疑え!.法研.2021年.


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