「自分が考えていることって正しいのかしら?」そんな思いで、同じようなことを考えている人がいないかネットで検索して安心したような経験はありませんか?これこそが確証バイアスと呼ばれるものです。
池田らの解説によると、確証バイアスは「自分の考えや推測が正しいかどうかを確かめようとするときに陥りやすい誤り*1」とされています。
セッション2-5「ウェブやSNSでは思考が偏る(エコーチャンバー現象)」でも少し言及しましたが、SNSでご自身の考えに対してリアルに反応が返ってきたり、同じような考えを発信している人を際限なく見つけたりすることも、この確証バイアスを表していると言えるでしょう。
同じ意見だけ受け入れて偏った認識のままでいると、自分にとって有益な情報を見落としてしまうかもしれません。世の中には、自分の考えと異なる意見がたくさん存在しうることを理解し、何かを判断する際は、違う視点の情報も検討してみるなど、客観的な姿勢でいられるよう心掛けていきたいですね。
*1引用:池田、工藤、唐沢、村本(編).補訂版 社会心理学.有斐閣.2019年.