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ジョンソン・エンド・ジョンソンのSTEM分野の女性活躍を支援するためのグローバルな取り組みWiSTEM²Dで励む女性学生 alt
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INNOVATION

女性の理系人材育成へ
全世代の女性の活躍をサポートする取り組み「WiSTEM²D」とは?

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日本の喫緊の課題の1つである「女性の活躍支援」。2022年には、法改正された女性活躍推進法*1により企業の取り組みが加速しています。「女性の活躍支援」の背景の1つとして、少子高齢化などによる人材不足*2が挙げられます。

その中でも特に、日本の理工系人材は、女性の割合が少なく、育成が遅れているという課題があります。経済協力開発機構(OECD)が2021年に発表した、加盟国別のSTEM(科学・技術・工学・数学)分野に占める2019年の女性学生の割合をみると、日本は加盟国中で最低の割合*3でした。

ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、STEM(科学・技術・工学・数学)分野の女性活躍を支援するために、WiSTEM²D(Women in science, technology, engineering, mathematics, manufacturing, and design)というグローバルな取り組みを行っています。

この取り組みを日本でリードするジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループのバイスプレジデント ガバメントアフェアーズ&ポリシー統括責任者である濱田いずみさんと、日本のWiSTEM²Dの担当者の森川裕子さんが、取り組みの内容や今後の展望について語ります。(以下、敬称略)
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濱田いずみ

ジョンソン・エンド・ジョンソン
日本法人グループのバイスプレジデント

ガバメントアフェアーズ&ポリシー
統括責任者
 
 
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森川裕子

ジョンソン・エンド・ジョンソン
日本法人グループ
メディカル カンパニー

ビジネスユニットHRリード

青少年から社会人まで4つの柱で支援

 

――WiSTEM²Dの活動内容を教えてください。

森川:活動の目的は理系分野での女性活躍をサポートすることです。将来のキャリアを描く一助になればと、就学前の子どもから、小中学生、高校生、大学生、そして理系の仕事に就いた社会人も含めて、あらゆる世代を支援しています。

濱田: WiSTEM²Dは、日本だけではなく、グローバルな活動です。日本では森川さんを中心に私ともう3人の計4人のチームです。また、ジョンソン・エンド・ジョンソンにはWiSTEM²Dとは別に社員有志によるWLI(Women’s Leadership&Inclusion)というグループもあり、多様な働き方、子育て、介護など、ジェンダーの垣根を越えて、すべての社員がより安心して働くことができる環境づくりに取り組んでいます。

  

――日本ではどのような活動を行っていますか。

森川:WiSTEM²Dは、4つの柱があります。1つ目は就学前の子どもや小中学生、高校生にキャリアの選択肢として活動に興味を持ってもらうことです。2つ目は進路を理系に決めた大学生に向けて、キャリアや大学内での活躍を支援をします。3つ目は社会で活躍している女性への継続支援。4つ目は世代ごとにフォーカスした社内外のパートナーとの強化です。

今、日本では青少年向けと、大学生向けに活動しています。青少年向けには小学校1年生から4年生を対象としたプログラミング教室を行っています。過去には女性の外科医の方をお招きしてイベントを開きました。

大学生には、東京大学のオープンキャンパスで当社の社員が講演を行ったり、東京大学が実施する将来のリーダープログラムとコラボレーションし、ジョンソン・エンド・ジョンソンの米国本社に学生を招待したりしています。これらの取り組みが評価され、2020年に東京大学から東京大学稷門(しょくもん)賞をいただきました。

濱田:東京大学稷門賞は、東京大学の活動に貢献した企業に与えられる賞ですね。最近では青少年向けのサポートにも引き続き注力しています。

森川:青少年にさまざまな教育や体験型プログラムを提供する「ジュニア・アチーブメントジャパン」という公益社団法人との協業を2022年にスタートしました。

そして2023年初旬に初めてあるイベントを行いました。福岡の女子高校生たちと一緒にSTEM分野のビジネスプランを考えるものです。ジョンソン・エンド・ジョンソンの社員がメンターになって学生にビジネスプランを考えてもらいます。高校生たちは数週間かけてビジネスプランを立て、発表しました。高校生にとってSTEMとは何かを知り、キャリアを考える大きなきっかけになったと思います。今年も活動を広げる計画です。

STEM分野の女性割合が低い日本 社会の環境整備も重要

 

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――諸外国と比べ、日本は女性の理系人材が少ないという課題があります。
 
森川:経済協力開発機構(OECD)の調査では、STEM分野に占める女性の割合が加盟国の中でも低い*3です。このギャップを解消するためにも、WiSTEM²Dの意義は大きいと考えています。

濱田:トータルヘルスケアカンパニーであるジョンソン・エンド・ジョンソンは、女性医師の方の現場の声を聞くことも多いです。女性医師が出産などのライフイベントがあった後に、仕事を継続することが難しいという意見も聞きます。

また昨年、社会人学生に向け講義を行った時に、医療関係に従事する女性から「女性の働きやすさという点では日本の医療現場は課題が多い」との声があがり、ジョンソン・エンド・ジョンソンについても、多くの質問を受けました。また、講義では女性が公正な環境で仕事を続けていくためのディスカッションも行いました。

日本において大学生が理系のキャリアを選ぶことを後押しするためにも、社会に出てから活躍できる環境を整えることも重要だと考えています。

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日本は大学生が理系のキャリアを選ぶことがまだ少ない*3ですが、
社会に出てから活躍できる環境を整えることも重要

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2021年、OECDは、2019年に大学などの高等教育機関に入学した学生のうち、STEM(分野に占める女性の割合を加盟国別に発表。*3

 
 

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STEM分野における女性の卒業生の割合

 

若い時から理系の職業イメージを明確に 草の根活動を継続

 

――今後、会社の枠を超えて、日本の理系の女性活躍を推進していくためには、何が必要だとお考えでしょうか。

濱田:まず前提として理系に限らずどんなフィールドでも女性が活躍できる仕組みづくりや啓発活動、そして企業の取り組みが重要だと思います。先日公表された世界経済フォーラムによる2023年のジェンダーギャップ指数でも日本は125位*4でした。これは過去最低という結果です。

理系における女性活躍については、理系に進むとどんなキャリアプランが描けるのかということを知ってもらう必要があると思います。ジョンソン・エンド・ジョンソンには日本を含め全世界で理系の女性社員が数多く在籍しています。彼女たちがサポーターとして若い世代と交流することで、中高生など学生が理系の職業のイメージが明確になり、理系に興味を持ってもらうきっかけになると考えています。草の根の活動ではありますが、このような機会を増やすことが大事です。

森川:ジョンソン・エンド・ジョンソンのDE&Iの考え方や仕組みに興味や共感を持っていただけることが多いように感じております。社員の多様性と個性が尊重され、誰もが「ここに居場所がある」と感じる職場環境を推進するジョンソン・エンド・ジョンソン として、日本の女性活躍に貢献できることは多いと思います。

今後の活動では前述したジュニア・アチーブメントジャパンとの取り組みも強化していきます。大学生向けでは、東京大学に加えて、他の大学でもニーズがあるかをリサーチしたいと考えています。DE&Iを推進するジョンソン・エンド・ジョンソンの強みを生かし社会に貢献したいと考えています。

*1 厚生労働省
*2 内閣府 男女共同参画局
*3 OECD「科学分野の女性」
*4 World Economic Forum / 男女参画局

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