人生100年時代の課題、健康寿命延伸
平均寿命と健康寿命の差は「10年」― 人生100年時代と言われて久しいですが、現実には、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる」健康寿命は、平均寿命より約10年も短く、これは大きな社会課題となっています。
世界トップクラスの長寿国である日本では*1、すでに65歳以上の高齢者人口が全人口の30%近くを占めています。そして、65歳以上の高齢者の約63%が、複数の慢性疾患を併せ持つ「多疾患罹患」であると言われています。*2 多疾患罹患は、身体機能の低下、QOLの低下、さらには死亡率の上昇につながることが報告されています。*3
健康寿命延伸への貢献と取り組み ヘルスケアイノベーション・アイデアコンテスト「クイックファイアー・チャレンジ(QFC)」始動
私たちジョンソン・エンド・ジョンソンは、この「失われた10年」を最小限に抑え、生活の質向上(QOL)によって一人ひとりが健康で楽しい日常生活を長きにわたって送るため、健康寿命の延伸を目標としたプログラム「スマート・ヘルシー・エイジング・イニシアティブ(SHAI)」に取り組んでいます。
そして、私たちが目指す「スマート・ヘルシー・エイジング(いくつになっても健康で、豊かな人生を楽しむこと)」社会の実現の一助になるよう立ち上げたのが、人生100年時代の健康寿命延伸に貢献するヘルスケアイノベーションのインキュベーションを目指したビジネスコンテスト「クイックファイアー・チャレンジ(QFC)」です。
本コンテストでは、以下の分野でヘルスケアイノベーションのアイデアを募集しました。
- ビジョン(眼科)
- オンコロジー(がん領域)
- 整形外科(変形性関節症を含む)
- デジタル手術
- 脳血管系疾患
本コンテストの受賞チームには、ジョンソン・エンド・ジョンソンより以下が提供されます。
- 最大総額30万ドルの助成金
- ジョンソン・エンド・ジョンソンのインキュベーションラボであるJLABS@上海での1年間の専用デスクを含むジョンソン・エンド・ジョンソン イノベーション- JLABS アジア太平洋コミュニティへのバーチャルアクセス
- ジョンソン・エンド・ジョンソンのエキスパートによるメンター制度
第一回目のコンテストでは、4社のスタートアップが受賞しました。また第一回目開催を記念して、受賞者発表の6月10日をヘルスケアオープンイノベーションデー*4と制定しました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、SHAIおよび本コンテストを通して生み出される日本発のイノベーションがモデルケースとなり、世界的課題である健康寿命の延伸に貢献することを目指しています。
*1 財務省統計局「Statistical Handbook of Japan2021」
*2 Physical multimorbidity patterns and depressive symptoms: a nationwide cross-sectional study in Japan
*3 The associations of multimorbidity with the sum of annual medical and long-term care expenditures in Japan
*4 ヘルスケアオープンイノベーションデーについて
6月10日は、1920年に生活改善同盟会が「時間を正確に守ることで生活を改善し、効率化を図ること」を提唱し制定した“時の記念日”です。ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループは、“時の記念日”でもある6月10日を「ヘルスケアオープンイノベーションデー」と制定し、皆さんの健康な時間が少しでも長くなるよう、これからもヘルスケアイノベーションに取り組んでいきながら、オープンイノベーションな行事を行っていきます。
※2022年度募集終了※【クイックファイアー・チャレンジ(QFC)実施概要】
2022年9月14日(水)
募集開始さらに詳しく2022年12月2日(金)
応募締切さらに詳しく2023年6月10日(土)
受賞発表さらに詳しく
応募期間: | 2022年9月14日(水)~12月2日(金) |
レビュー: | 2023年1月19日(木) |
審査: | 2023年2月17日(金) |
受賞発表: | 2023年6月10日(土) |
主催: | ジョンソン・エンド・ジョンソン イノベーション |
協力: | ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(メディカル カンパニー及びビジョンケア カンパニー)、エイエムオージャパン株式会社、ヤンセンファーマ株式会社 |
対象領域: | ①ビジョン(眼科) ➁オンコロジー(がん領域) ③整形外科(変形性関節症を含む)④デジタル手術 ⑤脳血管系疾患の 5つのエリア |
実施形式および選考方法: | 書類審査および社内外の審査員にむけたプレゼンテーションなど |
応募資格: | どなたでも応募可能です |
褒賞: | 開発・実用化への支援
|
①最大総額30万ドルの助成金
②ジョンソン・エンド・ジョンソンのインキュベーションラボであるJLABS@上海での1年間の専用デスクを含むジョンソン・エンド・ジョンソン イノベーション- JLABS アジア太平洋コミュニティへのバーチャルアクセス
③ ジョンソン・エンド・ジョンソンのエキスパートによるメンター制度のご利用
参加方法: 2022年12月2日までに https://jlabs.secure-platform.com/a/solicitations/67/home より必要事項を記入のうえ、ご応募ください。
対象領域について
●ビジョン(眼科 )
- 白内障手術と角膜屈折矯正手術
- 眼内レンズ(IOL):遠方から近方までの見え方、見え方の質及び調節力の向上
- 新しい屈折矯正手術の技術
- より効率的で患者予後を改善する白内障および屈折矯正手術の手技・ワークフロー
●以下に示すコンタクトレンズ技術
- 老視の遠近の見え方を改善する新しい技術
- 眼科医のマルチフォーカル(遠近両用)コンタクトレンズの処方成功率を改善するための、患者スクリーニングツールやコンタクトレンズのフィッティング法
- マルチフォーカル(遠近両用)コンタクトレンズの患者のフィッティング体験向上と視力改善策
- 眼に入る光をコントロールして見え方を改善し、眼の健康を守るための方法
●前眼部ならびに後眼部における疾患や眼の健康を守ることを対象とした新規ドラッグ・デリバリー技術
●オンコロジー(がん領域)
- 膀胱がん、肺がん、大腸がん、血液がんの管理を改善するための技術および新規アプローチ
- デジタルバイオマーカーの開発:生理的(生体情報ベース)および QoL(ADL や感情的ウェルビーイングなど)を主体としたエンドポイント;ePRO、生体情報
- 有効性/有害事象評価のための在宅検査を含む、分散型臨床試験と遠隔患者ケアを支援する遠隔モニタリング技術
- 予後予測、治療選択、または全体的な患者層別化を改善する技術(例:デジタル化された病理組織学や 放射線学データのコンピュータビジョンアルゴリズムへの適用)
- Electronic Health Record (EHR)、画像、音声、動画など(患者が報告したものだけでなく)追加のデータソースやタイプへのアクセスも可能な、豊富な長期経時的Real World Evidence (RWE) の収集と、臨床試験への参加をよびかけるために有効な高齢者に対するアプローチ
●整形外科(変形性関節症を含む)
- 変形性関節症の早期発症ステージを予測できる検証された新規技術
- 術後の予後と QOL を予測する製品/技術
- 術後回復を促進する個別化可能な包括的な術前・術後プログラム(身体的・心理的なものなど)製品・技術
●デジタル手術
- より安全な、よりよい患者体験と成果をもたらす、低侵襲および(または)手術時間の短縮を可能にする技術(高度な可視化、AI、ロボティクス、AR/VR/XR)
●脳血管系疾患
- 脳卒中の早期発見と出血性または虚血性分類の診断法
- 脳卒中リスクと脳血管系疾患に関する迅速、簡便、低侵襲なスクリーニング法
評価基準について
以下の基準に基づいて審査を行います
- 高齢者に対する潜在的な影響と妥当性
- ソリューションの独自性、現在の市場における競争力
- 技術の品質と実現可能性
- チームの信頼性・能力
- 検証されたソリューション
- 日本におけるイノベーション・エコシステムに対する関心の高さを示すアイデア
- 今後2~3年以内のリターン実現の可能性
【本件に関するお問い合わせ先】
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ SHAI事務局
連絡先Email: SHAI-QFC-Japan@its.jnj.com