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「我が信条(Our Credo)」にまつわるエピソード

ジョンソン・エンド・ジョンソンのコア・バリューである「我が信条(Our Credo)」。絶えず適切な方向へと導く源泉となっています。

「我が信条(Our Credo)」とは

社是、経営理念、ビジョン、ミッションなど、その会社を表す文書は何種類もありますが、ジョンソン・エンド・ジョンソンについて言えば、「我が信条」という、A4用紙一枚の文書があるのみです。この文書は顧客、社員、地域社会、そして、株主という四つのステークホルダー(利害関係者)に対する責任を具体的に明示したものです。起草以来60年以上に亘り、ジョンソン・エンド・ジョンソンの行動指南役として機能し続け、今後もその役割を果たし続けることでしょう。

この文書は1943年 --- ジョンソン・エンド・ジョンソンのニューヨーク証券取引市場での株式公開一年前 --- に三代目社長ロバート・ウッド・ジョンソンJrによって起草されました。取締役会において「この文書はジョンソン・エンド・ジョンソンという会社の社会的責任(Company Social Responsibility)を記したものである。」として導入されて以来、ジョンソン・エンド・ジョンソンは一貫して、この「我が信条」を行動の拠り所としています。

そして、1982年・1986年の二度にわたるタイレノール事件のときほど、この真価が発揮されたことはありません。この事件対応に関わった経営陣、現場の社員の誰もが、「我が信条」に込められた哲学に従って、数え切れないほどの意思決定を行ないました。のちに、このときのジョンソン・エンド・ジョンソンの対応は企業の危機管理の好事例として色々なところで取り上げられています。

企業経営においてCSR(企業の社会的責任)という概念が最近定着しつつありますが、ジョンソン・エンド・ジョンソンは半世紀以上前から、多くのステークホルダーに対する社会的責任を意識した経営を行なっているのです。

我が信条(Our Credo)」の成り立ち

「我が信条」を起草したロバート・ウッド・ジョンソンJrは、1932年から1963年まで31年間に亘り、最高経営責任者としてジョンソン・エンド・ジョンソンの経営を主導した人物です。

彼の「我が信条」への思い入れには強いものがあり、いくつかの至言を残しています。1943年に初めて取締役会で発表したときには、「この文章の中に書かれている考え方が会社の経営理念である。」と説明したのに続けて、「これに賛同できない人は他社で働いてくれて構わない。」と断言しています。

株式公開企業になるのだから、株主を最後にするのはおかしいという意見に対しては、「顧客第一で考え行動し、残りの責任をこの順序通り果たしてゆけば、株主への責任は自ずと果たせるというのが、正しいビジネス論理なのだ。」と切り返しています。さらに、「この文書の文言は時代の流れや会社発展にあわせて修正してよい。新しい経営概念を導入してもよい。」と柔軟性を見せる一方で、「しかし、基本哲学・思想は不変のはずだ。」とこの信条への確信を述べています。

この確信の背景には、彼が1930年代半ばから、企業が社会に対する責任を果たすことの重要性を訴えていた事実があり、いわば「我が信条」は彼の信念の集大成だったのです。

すべては「我が信条(Our Credo)」から

ジョンソン・エンド・ジョンソンの活動の源は「我が信条」であると言っても過言ではありません。それほど、現場で活かされているのです。ここでは、第二の「社員に対する責任」と、第三の「地域社会に対する責任」の実践事例をご紹介します。

1.社員に対する責任

ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、クレドー・サーベイと呼ばれる社員の意識調査を、全世界一斉に定期的に実施しています。同じ質問が全世界の社員に対しオンラインで発信されます。この目的は、世界各国のグループ会社がどれだけ「我が信条」の哲学に則り経営されているか、社員にたずねることを通じ会社経営の健全度を測ることです。その結果に基づき、組織改善活動が実行されます。この調査は、「我が信条」の一節、「社員の提案、苦情が自由にできる環境でなければならない」に由来します。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、「ダイバーシティ」プログラムに積極的に取り組んでいます。この言葉は英語で「多様性」を意味します。アメリカでは、多種多様な民族・国籍・宗教などを全てまとめて「ダイバーシティ」といっていますが、日本では女性の雇用・登用の推進と身体障害者の雇用促進に注力しています。この活動は、「我が信条」の一節、「社員一人一人が個人として尊重され、その尊厳と価値が認められなければならない」の実践なのです。

2. 地域社会に対する責任

日本のジョンソン・エンド・ジョンソンでは、5つのグループ企業が共同でジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会を組織し、各社から自主的に参加している社員が中心になり「健康」をテーマに活動しています。ここでの「健康」はからだの健康だけをさすのではありません。社会の「健康」に貢献したいと考えています。社会のあり方が人々に大きな影響を与えるからです。

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ユニークな取組みとして「キッザニア東京」への病院パピリオン出展があります。この施設は、子供がバーチャルで職業体験できる場所です。この病院パピリオンには、外科手術室・新生児室など5つの部屋があり、子供たちが医師・看護師・薬剤師・助産師など医療関係の仕事を体験することができます。私たちは、子供たちがここでの体験を通し、からだや命の大切さに気付き、将来職業を選択するとき医療関係の仕事に興味を持ってもらえればと願っています。