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DE&I

プライド月間に考える
ジョンソン・エンド・ジョンソンの多様性の未来

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6月はプライド月間。LGBTQ+(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィアなど)と呼ばれる性的マイノリティの差別撤廃や権利を啓発する取り組みが行われています。

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進するジョンソン・エンド・ジョンソンでもOpen&Out (O&O)と呼ぶLGBTQ+に関連した社員の自発的グループ*があり、当事者とAlly(アライ)と呼ばれる支援者で構成されるメンバーが社内外で啓発活動を行っています。

O&Oに参加した理由もバックグラウンドも異なる6人のメンバーに、活動への思いや学び、そして多様性のある職場環境づくりについて話を聞きました。

*ERG(Employee Resource Group=エンプロイー・リソース・グループ)と呼ばれ、DE&I推進に取り組む社員たちが自発的に組成したグループ。O&Oの他にも複数の取り組みがある

「O&O」とは

2015年に設立されたERG。LGBTQ+当事者と、そのサポートをするアライにより、LGBTQ+に関する社内外の多彩なイベントに年間を通じて参画している。

O&Oの詳しい記事はこちら


参加者

O&O リーダー
古屋 有紀

LGBTQ+当事者。O&O立ち上げ時は参加していなかったが、メンバーなどと関わるうちに意気投合し参加。O&Oのリーダーを務めている。

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O&O サブリーダー・コミュニケーションチームリーダー
奥山 千晶

O&Oメンバーと接するうちに「アライとして当事者を支援したい」という気持ちが芽生え、O&Oに参加した。O&Oのサブリーダーなどを務めている。

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社外コラボレーションチーム リーダー
松丸 誠

LGBTQ+当事者。O&Oの設立リーダーより誘いを受け、本社のみならず全国の支店や営業所でも性的マイノリティに対する差別や偏見がなくなって欲しい思いから、2015年の立ち上げ時より参加。社外コラボレーションチームのリーダーを務めている。

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社外コラボレーションチーム リーダー
千葉 頌子

きっかけは、子ども(男の子)がピンクの洋服を選んだことを自分は受け入れ、両親は驚いた時。性別で選ぶものが決められている環境を変えたいという思いを持ち、O&Oに参加。社外コラボレーションチームのリーダーを務めている。

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社外コラボレーションチーム メンバー
田中 克弘

営業職から本社勤務となったことでERG活動に対する意識が高まり何かできることはないかと考えていた時に異動で古屋さんと出会い参加を決意。社外コラボレーションチームで活動している。

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社内コラボレーションチーム メンバー
内田 謙二

社内イベントで聞いたLGBTQ+当事者の話に衝撃を受け、その後O&Oの募集を知って参加。社内コラボレーションチームで活動している。

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LGBTQ+当事者がいるのは、とても普通のこと

― O&Oでの活動を通して、LGBTQ+への意識にどんな変化がありましたか?

奥山 活動を続ける中で、自身のセクシャルアイデンティティや幼児期を振り返ることが増えたように思います。子どもの頃はピンクやスカートが嫌いで、女の子はこうあるべきと当てはめられるのが嫌だったとか。「性はグラデーションである」という言葉がありますが、そうした記憶と重ねてみて、私自身もまさにそのグラデーションの中の一人なんじゃないか、と思うようになっています。だから今では当事者のためであると同時に、自分のため、社会の人々のため、という意識になっていますね。

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内田 私は年齢的に、LGBTQ+の問題への偏見がある世代だと思います。そうした性的マイノリティがいることを知識としては知っていましたが、以前はあまり興味を持っていませんでした。しかし、一昨年に参加した社内イベントでLGBTQ+当事者の実体験を聞き、ものすごい衝撃を受けたんです。「これだけの体験をどうしてわざわざ他人に話すんだろう」と。一方で、その驚きの気持ちを大切にしたい、という思いがずっとあって、それがO&Oに参加するきっかけになりました。参加後は当事者やアライの方々とコミュニケーションを重ね、今ではLGBTQ+の人がいるのはとても普通なことだと思うようになりましたね。

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古屋 内田さんが初めて参加されたO&Oのイベントの後に、内田さんが私にメールをくれたことがありましたね。「私の知らないことがまだまだあったんですね」「まだ理解はできないけど、知っていきたい」といった文面は、お気持ちを素直に書かれていて好感を持ちましたよ。

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内田 そうでしたか。ただ、私の理解は現時点でもまだ初心者レベルです。先日、電車で女性が痙攣を起こして倒れる場面に遭ったのですが、私はAEDの講習などを受けていたにも関わらず、どうしていいか分からずその場で固まってしまいました。すぐに人工呼吸をした人のお陰で女性は助かりましたが、私はその後に一人になった時、「自分はまだ傍観者だ」と落ち込んでしまいました。LGBTQ+の問題についても理解はしていても、実際どんなサポートをしたらいいのか、まだ一歩を踏み出せていないと感じています。


少しずつ、オープンにしていきたい

千葉 以前、O&Oの活動のことを両親に話した時、「そういう時代よね」と言われました。LGBTQ+に対する世の中の理解が少しずつ追いついている気がしますので、私はさらにそれを広める力になりたいです。

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田中 O&Oに参加する前、私は正直に言うとLGBTQ+の問題に斜に構えていました。ところが新卒者や中途入社の新人を対象としたトレーニングを担当することになり、ジョンソン・エンド・ジョンソンがLGBTQ+の問題に理解のある会社だとしても新人が最初に接する私のような立場の社員の理解が浅いと、当事者はがっかりするだろうと思ったんです。当事者であり上司でもあった古屋さんに背中を押されたこともあってO&Oに参加し、当事者に寄り添えるようLGBTQ+への理解を深めているところです。

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古屋 私、色んな人の背中を押しちゃっているんですね(笑)。私自身のことを言うと、当事者でありながら実はLGBTQ+について人に話すことはしてきませんでした。ところがO&Oの方たちと接してみると、自由奔放に恋を語り出す当事者がいたりして、それがもうカルチャーショックだったんです。自由に話せるってこんなに楽なんだ!と。若い頃からそういう自由な環境があれば、もっといろんなことができたのではないか、と思いましたね。

奥山 LGBTQ+の当事者であることに縛られず、もっといろんな楽しいことができたかもしれない、ということですか?

古屋 そうです。私が学生の時代はLGBTQ+であることをカミングアウトできる時代ではなかったので、我慢したり気を遣うことが多かったですね。とは言え、最近ではLGBTという言葉が浸透し、少しずつ当事者の存在が見えてきて、カミングアウトしても大丈夫かもと思える時代になりつつあるなと感じています。実は先日、学生時代の友人に自分自身のことを話す機会があったところ、思いのほかすんなりと自然に受けとめてもらえたんですよね。今のLGBTQ+の子どもや若者たちに自分のセクシャリティを心配するがために自分の可能性を小さくするような思いをしてもらいたくないですね。

松丸 同感です。O&Oのロゴが入ったストラップをつけて学生向けの会社説明会を行った時、当事者の学生からカミングアウトされ、「ジョンソン・エンド・ジョンソンはLGBTQ+をサポートする取り組みをしているそうですね。実際はどうですか?」と聞かれました。私が当事者であることやO&Oの活動をオープンにしていることで、「自分だけじゃないんだ」と思ってくれる効果がある、と実感しましたね。だから、今後は少しずつでも必要に応じてオープンにしていこうかな、という気持ちの変化が起きています。

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どうしたら「当事者の気持ちに寄り添った発言」ができるのか

― これからもっと変えていきたいことはありますか?

松丸 ここ数年、社外コラボレーションのリーダーとして複数の他社との交流に力を入れてきました。その末にメンバーとともに気づいたのが、社内の啓発活動にさらに力を入れていかないといけない、ということでした。単にあるべき論を展開するだけでなく、当事者が身近にいることをもっと力を入れて伝えていかなくては、と思っています。

古屋 カミングアウトするかどうかは当事者の自由です。ただ、当事者が身近にいることがわかることで、周りの人の意識を高め、この問題を自分事化する手助けになるのではないかと思います。

内田 そうですね。それまで他人事だった問題が他人事でなくなる経験がないと、関心を持てないですから。ただ、まだ距離感がつかめ切れていないので、どうしたら「当事者の立場に立った発言」ができるのかと戸惑う部分があります。

松丸 難しいですよね。今は、子育てや介護など一人ひとりに多様な状況がありますから、相手を受け入れ相手の立場に立った発言という意味では、この問題はLGBTQ+だけに限られないですよね。

千葉 いろいろなことが言いづらい、言葉を選ばなければならない時代になっていると感じます。発言する側の配慮はもちろんですが、受け止める側にもある意味で寛容さが必要だと思いますし、何よりお互いのコミュニケーションが大切だと思っています。

古屋 相手との信頼関係をいかにつくるか、ですね。

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誰もが「多様性の海」の中にいる

田中 先日、社外コラボの取り組みである大学でO&Oについてのオンライン出張授業をしましたが、大学生はLGBTQ+の意識が高い人が多いと思いました。若い人は大人よりもずっと進んでいる印象です。ただ、私自身はO&Oの活動をしていることを家族にも話せていないんです。ブレーキを踏んでいる部分がありますね。

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内田 私は家族にO&Oに参加していることを話したら、漫画好きの息子がLGBTQ+に関連した作品を紹介してくれました。息子がそういう漫画を読んでいることを私は知らないふりをしていたんですが、本人はまったく気にしていませんでしたね。ずっと先を行っている息子から教えられた気分でした(笑)。

古屋 いい話ですね。今後のO&O、ひいてはジョンソン・エンド・ジョンソンのDE&Iのことを考えると、マイノリティはさまざまなところにいるわけですから、まず自分自身が、相手が安心して話してくれる雰囲気を出していくことを大事にしたいと思っています。

奥山 そうですね。また私は、もっとたくさんの人にアライになってもらいたいです。アライになるには大きな決意が必要だと思っている人がいるかもしれませんが、そんなことは全然ありません。興味があったら、肩肘張らず気軽に参加してみてほしいです。

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田中 LGBTQ+の問題は、当事者であれアライであれ、オープンに話せないままでいることが大きな要因になっている気がします。だから私はまず、O&Oに参加していることをもっと周りの人に話してみようと思います。そのことに抵抗感を持つ人はジョンソン・エンド・ジョンソンにはいないはずですから。

内田 私はO&Oのロゴが入ったスマホカバーを使っていますが、こうしたアイテムを持つことは心理的安全性を築く近道かもしれません。積極的に活用したいです。

松丸 先にも言いましたが、自分が当事者であることをオープンにすることで、他の当事者の前向きな気持ちを後押しできるのではないかと思っています。でもこれは誰もがカミングアウトしなければならないということでは決してありません。LGBTQ+の問題に関わる方たちに思いを寄せる。そのような活動の形を模索していきたいです。

千葉 私は育児のまっ最中ですが、十人十色なので我が子に対し「男らしく(女らしく)という括り方をしたくない」と思います。それは会社の同僚に対しても同じです。

奥山 DE&Iにも通じる話になりますが、同じ人は一人もいない、十人十色だということ。誰もが「多様性の海」の中にいるということを、O&Oを通じて伝えていきたいと思っています。