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WELL-BEING

ジョンソン・エンド・ジョンソンの学び


震災やコロナ禍でも医療従事者へのサポートを絶やさない

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東日本大震災では、医療機器を扱っている福島県須賀川事業所も被災しました。その後ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、どのような状況でもビジネスを継続し、医療従事者や患者さまに対するサポートを行い続ける体制をさらに強化しました。その行動指針となるのは、経営理念である「我が信条(Our Credo)」です。震災からの学びが、自然災害だけでなく、現在のコロナ禍でどう生かされているのか、須賀川事業所の鈴木千尋事業所長と杉本真貴マネージャーに聞きました。

須賀川事業所の軌跡 福島県・須賀川の地で、医療を支える
須賀川事業所の軌跡 福島県・須賀川の地で、医療を支える

 

Q:

東日本大震災発生当時も、杉本さんは須賀川事業所に勤務されていたということですが、どのような状況だったのでしょうか?

A:
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杉本さん:私はEHSといって、環境保護(Environment)・従業員の健康(Health)と安全(Safety)を管理推進する部門にいます。当時は、大きな地震が来たときなどに緊急避難放送をする役割だったので、その態勢を取っていました。しかし、あまりにも大きな揺れだったので、「これは無理」だと思い、机の下に隠れました。今まで経験した地震は1分も続きませんでしたが、その時は2分・3分と続き、ようやく揺れが収まった頃に事業所の中で、「逃げろ」という大きな声が上がってきたので、「皆さん、逃げてください」という放送をしました。それが、地震発生直後から数分の間の出来事です。

Q:

その後事業所メンバー全員の安全確認をして、翌日に再び部門の代表者が集合したということですが、復旧にはどのくらいかかったのでしょうか?

A:

杉本さん:当日は、「これはもう無理」だと思いました。ただ、翌日、現場を見て回って、意外と大丈夫な場所もあったんです。例えば、家でもお皿が割れても直せば、なんとかなりますよね。それと同じで、製品が落ちても直せばいいし、建物そのものは壊れなかったので「なんとかなる」と思いました。ですから地震当日はかなり暗い気持ちになりましたが、翌日はもう持ち直していました。
冷静になった私たちの頭によぎったのは、製品を待っている医療従事者・患者さんのことでした。ですから、何としても2週間で復旧させようということになりました。3月11日に地震が発生して、春分の日の3連休でだいぶ復旧させて、連休明けから流通加工業務ができることを確認しました。その後元の稼働範囲まで戻しても大丈夫だということを確認し、「須賀川、戻りました」と報告しました。

Q:

須賀川には、ジョンソン・エンド・ジョンソン インスティテュート(JJI)という医療従事者向けのトレーニング施設が併設されていますが、こちらは大丈夫だったのでしょうか?

A:

鈴木さん:JJI須賀川に 大きな被害はありませんでした。しかし震災から学んだことがあります。それはどんな状況であろうとも、医療従事者の方へのサポートは絶やしてはならないということです。なぜなら、その先に患者さんがいらっしゃるからです。先進的な手術には、製品のテクノロジーに加え、術者の高い技術力が求められています。薬剤は投与すると一定の効果が期待できますが、医療機器はそれを使いこなす術者の力量があって初めて効果をもたらすため、トレーニングが非常に重要な要素となってくるわけです。

こうしたことから、さまざまな場所でトレーニングを行えるよう体制を強化しました。須賀川は1992年、内視鏡外科手術のトレーニングプログラムを提供するための施設としてオープンしましたが、震災を経て、2014年には神奈川県川崎市の国際戦略総合特区にジョンソン・エンド・ジョンソン インスティテュート 東京をオープンしました。また、2018年には整形外科領域のトレーニングを提供していた大阪の施設を拡大し、ジョンソン・エンド・ジョンソン インスティテュート 大阪としてリニューアルオープンしました。これは、まさにクレドー*にある医療従事者や患者さんへの責任を果たすための行動だと思います。

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どんな状況であろうとも、
医療従事者の方へのサポートは絶やしてはならない

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Q:

想定外という意味ではコロナも想定外です。震災からの学びは生かされたのでしょうか?

A:

鈴木さん:震災を経験したからこそ、コロナという難しい状況でも「やれる」と思えたのかもしれません。そうした気持ちになれたのも、震災後、事業継続計画=BCPを強化し、それをベースにコロナ禍でも臨機応変に対応しているからだと思います。

杉本さん:コロナ禍でも、製品加工や物流に当たる社員はリモートワークができません。つまり、社員が安心して働ける場所でなければならないわけです。震災から学んだのは、想定外のことが起きても稼働できる環境を作るということです。どのくらいの社員が初動で来るべきで、例えば水や食料など、すべてが寸断されたときに必要な物資の整理をしました。また、コロナ禍でよりプレッシャーを感じて働いている社員のために、ソーシャルディスタンスを保ちながらゆっくり休憩できる環境づくりなども行っています。

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震災から学んだのは、
想定外のことが起きても稼働できる環境を作ること

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鈴木さん:また、医療従事者とその先にいらっしゃる患者さんにとって重要なのは、手術などのための医療機器を絶やさないことです。そのために、重要な製品を複数拠点に確保し、想定外のことが発生しても影響を最小限に抑えられるよう備えています。

Q:

とはいえ、想定外の中で実際に臨機応変に対応するのは難しいと思うのですが、迷った時にはどうしているでしょうか?

A:

鈴木さん:やはりクレドーの存在は大きいと思います。私たちは日々このクレドーの実践をあらゆる面で行っているため、その考え方が体に染みついています。クレドーに沿いつつ「どう実現できるのか」ということを常に議論しています。そういう文化の中で仕事ができることを、私は非常に誇りに思っています。

*クレドー=「我が信条(Our Credo)」

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