人生100年時代の課題、健康寿命延伸
平均寿命と健康寿命の差は「10年」 ― 人生100年時代と言われて久しいですが、現実には、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる」健康寿命は、平均寿命より約10年も短く、これは大きな社会課題となっています。
世界トップクラスの長寿国である日本では、すでに65歳以上の高齢者人口が全人口の30%近くを占めて*1います。そして、65歳以上の高齢者の約63%が、複数の慢性疾患を併せ持つ「多疾患罹患」であると言われています。*2 多疾患罹患は、身体機能の低下、QOLの低下、さらには死亡率の上昇につながることが報告されています。*3
健康寿命・平均寿命とは?
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる寿命のことを指します。また、人が生まれてから生存する平均の年数、0歳における平均余命のことを平均寿命*4といいます。人生100年時代を精神的、身体的、社会的に健康な状態で過ごす上で、この「健康寿命」と「平均寿命」が重要なキーワードとなってきています。
健康寿命延伸への貢献と取り組み ヘルスケアイノベーション アイデアコンテスト「クイックファイアーチャレンジ(QFC)2024」を開催
SHAIとは?
私たちジョンソン・エンド・ジョンソンは、この「失われた10年」を最小限に抑え、生活の質向上(QOL)によって一人ひとりが健康で楽しい日常生活を長きにわたって送るため、健康寿命の延伸を目標としたプログラム「スマート ヘルシー エイジング イニシアティブ(SHAI)」に取り組んでいます。
QFCとは?
そして、私たちが目指す「スマートヘルシーエイジング(いくつになっても健康で、豊かな人生を楽しむこと)」社会の実現の一助になるよう立ち上げたのが、人生100年時代の健康寿命延伸に貢献するヘルスケアイノベーションのインキュベーションを目指したビジネスコンテスト「クイックファイアーチャレンジ(QFC)」です。第一回目のコンテストでは、4社のスタートアップが受賞しました。また第一回目開催を記念して、受賞者発表の6月10日をヘルスケアオープンイノベーションデー*5と制定しました。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、SHAIおよび本コンテストを通して生み出される日本発のイノベーションがモデルケースとなり、世界的課題である健康寿命の延伸に貢献することを目指しています。
第一回目のコンテスト受賞者:
・BrilliantStrings Therapeutics
BrilliantStrings Therapeuticsは、機能性生物製剤の直接投与により、損傷した結合組織(腱など)の治癒を促進する画期的なアプローチを提供する変革的な医療機器企業です。
・Kinexcs
Kinexcsは、AI主導の健康プラットフォームとウェアラブルの企業で、人々のモビリティとQOL(生活の質)向上に貢献します。Kinexcsが提供するアプリであるKIMIA Recoverは、人工膝関節置換手術などの筋骨格系の手術を受ける患者さんのための回復管理ソリューションで、患者さんが自宅で快適に回復し、術後の通院や合併症を減らせるようになるなど、患者さんの転帰向上に貢献します。
・Oculotix
Oculotixは、AIベースの光学モデルを使って眼内レンズのより良い選択に導き、高機能なレンズの普及を促進しています。同社のソフトウェアは、視力予測ツールを執刀医に提供し、患者さんにとってのより良い臨床結果に貢献します。
・Qure.ai
Qure.ai Technologiesは、ディープラーニングを活用したAIベースの放射線科ソリューションを提供し、X線やCTスキャンから自動的に画像診断をし、神経危機管理、呼吸器、筋骨格、心血管系の健康分野の診断経路を改善するヘルスケアテクノロジー企業です。
*1 総務省統計局「Statistical Handbook of Japan2023」
*2 Physical multimorbidity patterns and depressive symptoms: a nationwide cross-sectional study in Japan
*3 The associations of multimorbidity with the sum of annual medical and long-term care expenditures in Japan
*4 平均寿命と健康寿命 - e-ヘルスネット - 厚生労働省
*5 ヘルスケアオープンイノベーションデーについて
6月10日は、1920年に生活改善同盟会が「時間を正確に守ることで生活を改善し、効率化を図ること」を提唱し制定した“時の記念日”です。ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループは、“時の記念日”でもある6月10日を「ヘルスケアオープンイノベーションデー」と制定し、皆さんの健康な時間が少しでも長くなるよう、これからもヘルスケアイノベーションに取り組んでいきながら、オープンイノベーションな行事を行っていきます。
クイックファイアーチャレンジ(QFC)実施概要
2024年10月1日(火)
募集開始さらに詳しく2025年2月28日(金)
応募締切さらに詳しく2025年第二四半期
受賞発表さらに詳しく
日付 | 予定 | |||||||||
2024年10月1日(火) | 募集開始 | |||||||||
2025年2月28日(金) | 募集締め切り | |||||||||
2025年第二四半期 | 受賞発表 |
第二回目のコンテストでは、以下の分野でヘルスケアイノベーションのアイデアを募集します。
- オンコロジー(がん領域)
- データサイエンスとデジタルヘルステクノロジー
- ビジョン(眼科領域)
- ロボティックとデジタルテクノロジー
- バイオメドテック
本コンテストの受賞チームには、ジョンソン・エンド・ジョンソンより以下が提供されます。
- 最大総額20万ドルの助成金
- ジョンソン・エンド・ジョンソン、アジア太平洋地域にあるJLABS(インキュベーションラボ)でのバーチャルアクセス、
- ジョンソン・エンド・ジョンソンのエキスパートによるメンター制度
対象領域
Johnson & Johnson Innovative Medicine
オンコロジー (がん領域) |
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データサイエンスと
デジタルヘルステクノロジー |
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ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテック
ビジョン(眼科) | 白内障手術と眼内レンズ(IOL)テクノロジー
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コンタクトレンズ技術
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前眼部・後眼部疾患および眼の健康のための眼内ドラッグデリバリーテクノロジー |
選定基準
有望なソリューションを審査団が評価して、以下の基準を満たす能力を判定します。提出案件は、審査員および審査員団によって、以下の基準を満たすかどうかで評価されます。
● 提出案件は、審査員および審査員団によって、以下の基準を満たすかどうかで評価されます。
● 高齢者に対する潜在的な影響と妥当性高齢化社会への潜在的な影響と関連性
● 有望なソリューションの独自性と現在の市場における競争力潜在的なソリューションの独自性と、現在の市場における競合のレベル
● 技術の品質と実現可能性技術の質と実現可能性
● チームの信頼性と能力
● 有望なソリューションの妥当性が、データおよび/または概念実証(PoC)によって確認されること潜在的なソリューションがデータおよびPOCによって検証されます。
● 日本を中心としたイノベーションであること。提出するイノベーションは、日本の地域内での科学の進歩および日本人にとっての利益を中心とするものでなければなりません。日本国外の応募者は、以下の基準の1つ以上を満たす場合に限り、参加資格を有します。
- 応募者の会社が日本に実在する(たとえば、創設者/共同創設者/創設メンバー/幹部が1名以上日本にいる)。
- 申込者は、イノベーションは日本で発想を得た、および/または日本で得た洞察で発想を得たと明確に示すことができる。
- 応募者には、日本における既存または計画中のコラボレーションがある。
● 今後2~3年以内に上市できる可能性がある
褒章
①最大総額20万ドルの助成金
②ジョンソン・エンド・ジョンソンのインキュベーションラボであるアジア太平洋地域のJLABSへのバーチャルアクセス。1年間の専用デスクを含むジョンソン・エンド・ジョンソン イノベーション- JLABS アジア太平洋コミュニティへのバーチャルアクセス
③ ジョンソン・エンド・ジョンソンのエキスパートによるメンター制度のご利用
参加方法
2025年2月28日(金)までに
https://jlabs.secure-platform.com/a/solicitations/67/home より必要事項を記入の上、ご応募ください。なお、参加に際しては“QUICKFIRE CHALLENGE (“QFC”) APPLICATION TERMS”が適用され、当該条件を遵守いただくことが応募の条件となります。
【本件に関するお問い合わせ先】
ジョンソン・エンド・ジョンソン SHAI事務局
連絡先Email: SHAI-QFC-Japan@its.jnj.com